久しぶりに、マネー記事を題材にした話題をお届けします。
「老後資金が不安なら まずは公的年金を増やそう」という記事を読みました。
下記リンク先がその記事です。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO64789470Y0A001C2000000
まず皆さんの方で、上記の記事に目を通してみてください。
以下では、上記の記事をご覧いただいた前提で、書いていきます。
記事の内容としては、厚生年金に加入する働き方をして、その上で月給を上げて長く働けば、老齢厚生年金の受給額が上昇するので、それで老後不安に対処しよう、という趣旨です。
ただ、そもそも月給を上げる、長く働くというのは、直接的に生涯賃金を増やす効果があります。
増えた収入を貯蓄に回せば、老後に備えることができる方法です。
厚生年金に加入しないパートや自営業であっても、生涯賃金を増やせれば、老後資金に充てることはできます。
厚生年金に限定する必要はありません。
だから「老後資金が不安なら まずは公的年金を増やそう」ではなく、「老後資金が不安なら 長く(多く)働いて収入を増やそう」の方が、シンプルで分かりやすく、直接的な説明になると感じました。
年金を増やす選択肢は提示してもよいのですが、FP相談現場の感覚からすると、より優先度高く検討することは他にあると感じます。
ちなみに、老齢厚生年金の1カ月あたりの受給額を1万円増やすためには、厚生年金に加入して生涯賃金を約2200万円増やす必要があります。
※老齢厚生年金の計算式より、2200万×5.481/1000=約12万円(年額) となるため。
老後年金を1万円増やすためのがんばりで、(年金を受け取る前に)2000万円問題はあっさり解決できそうな感じがしますね(笑)
老齢年金を増やす方法として、繰下げ受給があります。
繰下げにより、単年での年金受給額を増やすことはできます。
しかし、繰下げしている期間中の貯蓄残高の状況は、別途検討が必要ですね。
この点からも、1年あたりの年金受給額を増やすことだけでなく、貯蓄残高の推移も併せて考えたほうがよいですね。
視野を広くして相談者の資産設計を考える姿勢が、FPとして大切だと思いました。
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