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複数人での「共有口座」をKyashが始めるようですが、FP視点で気になったこと

決済サービスKyashが、「共有口座」のサービスを始めるそうです。
複数の人と資金を共有できる口座なので、
・飲食費の割り勘をするときに、みんながその共有口座に入金して、誰かがまとめて支払する
・夫婦でお金を出し合い、支払いを共有管理する
という使い方ができ、便利になります。

FPの皆さんがサポートする支出管理も、これでやりやすくなるかもしれませんね。
(^ー^* )

 
ところでこのサービス、別の問題が生まれるような気がしました。
例えば次のようなケースを想像してみてください。

共有口座にAさんが150万円入金(口座残高150万円)
共有口座にBさんが150万円入金(口座残高300万円)
共有口座から100万円支出(口座残高200万円)
このあとAさんが死亡し、Aさんの相続税の計算が必要になった。

Aさんの相続財産額を算出するとき、この共有口座の残額200万円のうち、Aさんの相続財産に算入する金額はいくらになるでしょうか?
(200万円のうち、Aさん分がいくら? Bさん分はいくら?)

この共有口座のお金が、誰の持ち分かを特定できないのなら、相続・贈与・売買(譲渡)など、持ち分を把握すべき場合に問題が起こりそうな気がしました。
しかも、最大で100人もの人と、口座を共有できるそうです・・・。
実務ではどう解釈するのでしょうね?

 
この問題は、現実の銀行口座を複数人で共有利用するときにも生じるものではあります。ただ銀行口座の共用は一般に認められていませんが、Kyashの共有口座はこれを公式に認めるものです。

Kyashの会社がPRしているように、割り勘や家計管理で使うには便利です。
しかし別の問題が起こりそうで、私個人的にはモヤモヤしています。
この答えは、今後何かの機会に解明できるといいな、と思っています。

【参考】Kyashの共有口座の説明ページはこちらです
https://www.kyash.co/features/share-account
 

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